TRAVEL

日本の絶景:映画で訪れる美しき日本 パート1

北海道から関西まで案内してくれる5本の映画

誰もが知っている富士山、高層ビルから見下ろすカオスながらもある種の秩序が保たれた東京・渋谷のスクランブル交差点、大阪・道頓堀で楽しむ食とエンターテインメント、京都のお寺や神社などの文化財。日本は世界中で最も写真映えする国の一つと言っても過言ではないだろう。でもこれら有名な場所以外でも、まだまだ日本には素敵なところはたくさんある。

日本を訪れる観光客は多いが、地元の人々や長年日本に住む外国人は、上述した観光スポット以外にいいところを知っている。そして、それらは別に秘密にされているわけではないところばかりだ。

2本立てでおくる本記事では、冒険好きな旅人に持ってこいの地域を計9本の映画を通じて紹介する。パート1では北日本から関西地方まで、パート2では中国地方から沖縄までを見ていく。

1.犬と私の10の約束(北海道函館市)

この映画の旅は東京から856キロ北の函館市内にある海沿いの小さな街で始まる。病気のために入院中の母親と仕事人間の父親を持ち、寂しく過ごしていた主人公のあかりの元に、ある日、ゴールデンレトリバーの子犬が現れる。その犬をソックスと名付け、あかりはさまざまな困難を乗り越えながら一緒に過ごす。一時、父親の仕事の関係で札幌に住むことになった時はソックスと一緒に居られない時期もあったが、その後、父親と函館に戻り、あかりは大人へと成長していく。その過程で、自分が寂しかった時もそばにいてくれたソックスの死が差し迫っていることに直面する。

映画の主な舞台となっている函館は、日本の北部に位置する島である北海道の最南端に位置し、日本で一番最初に外国との貿易を始めた港がある街として、長く興味深い歴史を持つ。函館にははっきりとした四季があり、冬には雪が降るが寒すぎず、夏には気温が上がるが暑すぎず、北日本にしては比較的温暖な気候で知られている。この過ごしやすい気候に加え、函館には星型の五稜郭公園などのアトラクション、地元の海鮮料理を専門とする無数のレストラン、そして美しい自然が旅行者を待っている。

キャスト:田中麗奈、豊川悦司 監督:本木克英

2.奇跡のリンゴ(東北地方・青森県弘前市)

函館から南へ、北海道と本州の間にある海峡を渡りつつ約150キロ下ると、

次の旅先で『奇跡のリンゴ』の舞台となる青森県弘前市に到着。本作品はりんご農家の木村秋則・美栄子夫妻の実話に基づいた映画だ。まだまだ田舎だった1970年代の弘前で起きるストーリーは、至ってシンプルだ。美栄子がりんごの栽培に使われる農薬に対して重いアレルギーを発症したため、秋則は完全無農薬でりんごを栽培することを決意。幾度となく挫折し、秋則は親族や周囲の農家からも馬鹿にされるようになるが、何年もの間借金をして耐え続けた木村家にとってある日、奇跡が起きる。

主に農村地帯が広がる青森県では、日本のどこよりもりんごの生産量が多い。そこは広々とした自然、美しい沿岸部、舌鼓を誘う食べ物が豊富にあるだけでなく、毎年開催されるねぶた祭りで知られている。ねぶた祭りを見たことのない人は、想像してみて欲しい。日本の伝説上の人物などが色鮮やかに細かいディテールで描かれた巨大な山車がライトアップされ、それらを地元住民が弾いて街を練り歩くお祭り騒ぎが一週間続くのだ。「ねぶた祭り」をネット検索して、今すぐ今度の8月の予定を立てよう!

キャスト:阿部サダヲ、菅野美穂 監督:中村義洋

3.東京オアシス(東京都)

ここで思い切って682キロ南にひとっ飛び。多くの人が思い描きやすい東京へと飛び込む。現実と非現実の境目が分からなくなってきている主人公の女優・トウコは、現場のセットを後にし、都会の中を夢のように旅することになる。その道中で知らない人を車に乗せたり、劇場で再会した脚本家、大学入試に向けて勉強をしていたのに動物園のアルバイトの面接を受けることになった若い女性など、映画には主に4人の人物が登場するが、本当の主役は東京というオアシスだと捉えられている。

東京(首都圏)は人類史上、最も多くの人間が集まった地域と言われており、初めて日本を訪れる人は、いくら観光地を避けたいと思っていても、少なくとも数日は東京で過ごすべきだ。場所として東京は畏敬の念を持たざるをえないが、結局、「東京」というただの概念にされがちなこの街は、3,800万人の日々の生活が繰り広げられる場所。そして『東京オアシス』は、そんな人々の感じている哀愁と、各々の人間の営みを忘れないでほしいという訴えが含まれた東京へのラブレターなのだ。

キャスト:小林聡美、加瀬亮 監督:松本佳奈、中村佳代

4.絵の中のぼくの村(中部地方・愛知県)

大都会を後にして、ここからは西日本へと向かう。東京から300キロ以上離れた愛知県の小さな村で9歳の双子の兄弟である征三と征彦が体験した、戦後日本の田舎特有の生活、リズム、そして閉鎖性が『絵の中のぼくの村』では描かれている。

日本にとって愛知県は産業的にも経済的にも大きな拠点だが、海外から東京に来て、そこから大阪や京都などへ向かう旅行者にとって、愛知県はただの通過点でしかないことがほとんどかもしれない。愛知県には素晴らしい温泉、城、砂浜、年間を通して何百もの祭り、そして侍文化の遺物が残っているのに、だ。なんとも残念な話だ。愛知県の県庁所在地である名古屋は日本で三番目に大きな都市だが、すぐ近くにはシンプルな田舎の生活、大自然、そして古き良き日本の伝統と触れ合う機会が控えている。

キャスト:原田美枝子、松山慶吾 監督:東陽一

5.阪急電車 片道15分の奇跡(関西地方)

愛知県から西へ230キロ進み、関西地方の兵庫県に到着。ストーリーは、毎日阪急電車の今津線を利用する登場人物たちが、電車に揺られる15分の間にお互いのことを知っていく過程が中心となっている。久しぶりにシングルになった30代の女性、彼氏からDVを受けている大学生、高齢女性とその孫娘、数名の高校生など、片手に数えられるぐらいの登場人物の生活やエピソードから成るユニークな構成となっている。

現実でも映画の中でも、阪急電車の今津線は、少しきらびやかな西宮とベッドタウンの宝塚を結ぶ役割を果たしている。それぞれが独立した自治体だが、大阪を中心とした近畿圏に存在する。西宮には高級住宅地や野球場があり、大阪湾を眺望できる。一方で宝塚は、会社員が通い、高齢者が住むような郊外の街だ。この映画が気に入ったら、関西地方に出向き、今津線に乗って、地元に住む人々に思いを馳せてみてはどうだろうか?

キャスト:中谷美紀、戸田恵梨香 監督:三宅喜重

海外からの旅行者が増える中、日本は少しずつ農村地帯など、よく知られていない土地に旅人を迎え入れることを使命として受け入れるようになってきている。この記事からお分かりの通り、日本の田舎は都市部とは違った魅力を持っている。この記事では主に東日本を中心に紹介したが、映画を通して少し理解が深まったところで、第2弾では西日本から沖縄を紹介。併せて、日本国内を旅行する予定を立てる際にぜひ参考にしてもらいたい。

Powered By GPlusMedia

RECOMMEND POSTS

ページトップへ