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銀幕のミューズたち

アジア最大の映画祭「第30回東京国際映画祭」が行われ、オープニングセレモニーに安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮﨑あおいら4人の女優が登場した。近年の日本映画業界において、それぞれに輝きを放ち、映画クリエイター達を刺激し続ける4人。本映画祭では彼女たち4人を「銀幕のミューズたち」として特集した。今回上演されたそれぞれの代表作と共に、彼女たちの魅力を紹介していこう。

●安藤サクラ

圧倒的な存在感と確かな演技力で、日本映画界を牽引する女優の一人。2007年に、父親で俳優の奥田瑛二がメガホンを取った『風の外側』で本格デビュー。2016年に行われた第39回日本アカデミー賞では『百円の恋』(2014年公開)で最優秀女優賞を受賞している。在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督の実体験を基にしたフィクション映画『かぞくのくに』(2012年公開)では、監督自身を投影したリエ役を繊細に演じている。映画は、主人公・リエが北朝鮮に渡った兄と25年ぶりに再会するという感動の家族ドラマ。撮影中は「監督の想いを背負う、という芝居以外でのプレッシャーがあった」という彼女。「演じながら心の深いところにグサッと刺さった。この傷はいつか癒えるのだろうか。映画を撮っていくってこういうことなのかな」と感慨深げに語っていた。彼女の迫真の演技にぜひ注目してほしい。

●蒼井優

10代前半の頃からティーン向けファッション誌でモデルとして活動。映画『リリイ・シュシュのすべて』(2001年公開)で女優デビューし、『フラガール』(2006年公開)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。数多くのテレビドラマや映画で活躍する。今回の映画祭では、2人の少女の友情を描く『花とアリス』(2004年公開)を上演。蒼井のターニングポイントとなった本作では、少女時代のまだあどけない彼女の姿を見ることができる。「撮影現場では共演の鈴木杏とずっとワイワイ遊んでいました」と当時を振り返り、「映画のシーンで生まれて初めて“白塗り姿”になって、監督やスタッフさんの前に出たときに恥ずかしくて泣いてしまった。最近公開した映画『ミックス』では頭にパンダの髪飾りを付けても全然恥ずかしくなかったのに。私、図太くなったな~」と茶目っ気たっぷりに語った。「公開から10年以上経ってもまたスクリーンで見たいと思ってもらえる作品に出られてうれしい」と笑顔を見せ、集まったファンに感謝を述べていた。

●満島ひかり

10代前半でアイドルグループの一員としてデビューし、その後女優に転身。映画『愛のむきだし』(2008年公開)での演技が高く評価され、多くの映画新人賞を受賞。テレビドラマや映画で活躍し、シリアスからコメディーまで幅広い役柄をこなす。今回の映画祭で上演された『愚行録』(2017年公開)では、娘を虐待した罪で逮捕される母親役を演じている。「可哀相」や「愛おしい」という役柄への感情移入を排除し、セリフの言い回しや流れにもこだわったそう。「声とか言葉の間隔とか、お芝居をする上で“音”を大事にしています」と話し、「新人の時代には“頑張ってナンボ”というつもりでいろいろなことにチャレンジした。そういう時代も楽しかったな」と新人時代を振り返る一幕もあった。また、女優として刺激を受けた人について「俳優を始めてから、最初にすごいと感じたのは安藤サクラ。『愛のむきだし』で共演した時、彼女の圧倒的な演技力に驚きました。共演出来たことは、今でも宝物になっています」と打ち明けた。

●宮﨑あおい

子役としてデビューし、10代前半の頃からティーン向けファッション誌でモデルとして活躍。第53回カンヌ国際映画祭でW受賞した『EUREKA』(2001年公開)で注目され、映画や国民的ドラマなど、数々の作品に出演する。キュートなルックスと柔らかい雰囲気が魅力で、凛とした芯の強さもあわせ持つ。第40回日本アカデミー賞では『怒り』(2016年公開)で優秀主演女優賞を受賞。世間になじめず、突如現れた素性のわからぬ男に恋心を抱く愛子役で新境地を見せている。撮影時は「演じる愛子は自分とは全く違う人間なので、役がつかめずに悩んだ」という彼女。しかし「実際に撮影が始まるとスッと愛子ちゃんになれた。(父親役の)渡辺謙さんと過ごした時間は宝物になった」と笑顔を浮かべ、「30代では新しいチャレンジをしていきたい。今までにやったことがないことができたら」と今後の女優業への意気込みを語った。

輝く個性でスクリーンを彩る彼女たち。今後も日本映画界に大きな爪痕を残すであろう彼女たちに、ぜひ注目してほしい。

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