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バレンタインデーに観たい愛を感じ考えさせられる日本映画6選

2月は恋の季節?

2月に入るとすぐ、行く先々で可愛らしい雑貨やカード、赤い薔薇などが目に入り、そして少しソワソワしてドキドキするロマンティックな雰囲気が漂っていることに気が付く。そう、日本中はバレンタイン一色になる。バレンタインデーが愛を象徴する日であることには変わりはないものの、日本でのそれは世界の共通認識とは少し違い、女性が愛する人に—そして同僚や友人、そして家族に—チョコレートを渡す日として親しまれている。

そんな日本式のバレンタインが始まったのは、1936年に有名な製菓店であるモロゾフが、神戸で発行されていた外国人向けの英字新聞に愛する人へチョコレートを贈ろう、というような広告を出したのが始めとされるが、当時は大きな反響もなく終わった。その後も1958年に東京でバレンタインセールと銘打ったチョコレートの販促キャンペーンが実施されたが、3日間のキャンペーン期間中に売れたのは、板チョコとカードが5枚ずつのみだった。しかし、その翌年、「ハート型の甘い贈り物を女性から男性へ」という女性の心を掴んだ販売戦略が功を奏し、徐々に他の企業も同じ路線でバレンタインチョコレートを製造し販売し始めたと言われている。

1970年後半までには、日本でバレンタインデーとチョコレートは切っても切れない関係性となり、女性がチョコレートを大量に買い、恋人には「本命チョコ」を、日頃お世話になっているその他の男性には「義理チョコ」を贈る日として定着した。近年では、女友達同士で「友チョコ」を渡し合ったり、更には自分用の「マイチョコ」を購入する人も増えている。義理チョコ文化が年々少しずつ薄れていることは本命チョコをもらえない男性には悲しい現実ではあるが、それでも2月14日とチョコレートの強い繋がりは健在だ。

読者のあなたがシングルかどうか、チョコレートが好きかどうかは別にして、本記事ではバレンタインに相応しい日本のロマンティック映画を5作品紹介しよう。

1. 僕の初恋をキミに捧ぐ, 2009

青木琴美の少女漫画を原作とする本作は、少年少女のタイムリミットのある恋愛を描いた切ない恋物語だ。幼くして患った心臓病によって余命が限られていると知った逞(たくま)は幼馴染の繭(まゆ)に20歳になったら結婚しようとプロポーズ。成長するにつれ、その約束が果たせないものであると自覚し始めた逞は繭を遠ざけようとするが、繭は全てを理解した上で逞を献身的に支えようとする。素晴らしい俳優陣によって実写化された本作は、とても美しく、そして、とても悲しい。

キャスト:井上真央、岡田将生、仲村トオル
監督:新城毅彦

2. ぼくは明日、昨日のきみとデートする, 2016

タイムリミットがある恋愛映画で、更にSFの一捻りを加えた作品が『ぼくは、明日、昨日の君とデートする』だ。ある日、大学生の高寿(たかとし)は電車で見かけ一目惚れした愛美(えみ)に声をかけ付き合うことに。しかし、愛美の奇妙な言動に引っ掛かりを感じていた高寿が、愛美の手帳の中を見ると、謎は更に深まっていく—。映画が終わりに近づくにつれ涙が止まらなくなるが、どうやっても成就しない恋があることも、成就しないとわかっていても恋せずにはいられない恋もあるということを気付かされる。

キャスト:福士蒼汰、小松菜奈、東出昌大
監督:三木孝浩

3. 砂時計, 2008

本作でも「時間」がストーリーの中心にあるが、前出の二作品とは異なり、それは前に進み、成長する中でも純粋な気持ちに正直であることの美しさを教えてくれる。母の故郷である島根へと引越した14歳の杏(あん)だったが、母が杏を置いて自殺してしまう。傷ついた彼女を支えたのが同級生の大吾だった。恋に落ちた二人だったが、様々な難局に当面する—長い間離れ離れになることもそのうちの一つ。

キャスト:松下奈緒、夏帆、池松壮亮
監督:佐藤信介

4. Train Man, 電車男, 2005

電車男は日本の映画界を席巻しただけでなく、インターネットやソーシャルメディアの歴史にも色濃く残る作品だと言えるかもしれない。オンライン上でのやりとりが、自分の人生を好転させることもあるということを教えてくれる21世紀のサクセスストーリーだ。
当時絶大な人気を誇った掲示板サイトの2チャンネル上での書き込みがまとめられた本を原作とする本作は、20代前半のオタク男子、通称「電車男」が酔っ払いから美女を助けるところから始まる。助けられたお礼としてエルメスのペアカップをもらった電車男は彼女に好意を抱くが、女性経験ゼロのためどうすればよいかわからない。そこで、ネット界の住人である「名無しさん」たちに助けを求めながら、「エルメス」との恋に奔走する。本作では、一度も実生活で顔を合わせたこともない人々がお互いを助け合うという、新しくも美しい人間模様が描かれている新時代のラブストーリーだ。

キャスト:山田孝之、中谷美紀
監督:村上正典

5. いま、会いにゆきます, 2004

日本を感動の渦に巻き込んだ本作は、悲劇の人生を歩む若い夫婦とその幼い息子の愛のあるドラマだ。澪(みお)が病死して一年、夫の巧(たくみ)と幼い息子の佑司(ゆうじ)はまだ深い悲しみの中にいた。そんな中でも彼らを元気づけていたのは、「1年たったら、雨の季節に又戻ってくるから」という澪の残した言葉—そして、ある日それが現実となる。記憶を失っていた澪だったが、巧が澪に一目惚れをしてすぐに恋に落ちたところから二人の想い出を伝え、夫婦の、そして母子の絆を取り戻していく。そして、巧が持ち続けていた、妻が本当に自分といて幸せだったのか、という問いに澪が答える—。

キャスト:竹内結子、中村獅童
監督:土井裕泰

6. 世界の中心で、愛をさけぶ, 2004

片山恭一のベストセラーとなった同名小説を原作とする本作品は「セカチュー」と略され、多くの観客の涙を誘い大ブームを巻き起こした。現在でも、日本恋愛映画を代表する作品の一つとして親しまれており、それは素晴らしい俳優陣に加え、主題歌でもある平井堅の珠玉のバラード『瞳を閉じて』が大きく影響しているだろう。
すでに大人になった朔太郎(サク)は、一見幸せな生活を送っているが、まだ高校時代の恋人・亜紀との過去の思い出に囚われていた。高校の同級生だった二人は恋に落ちるが、亜紀が白血病に倒れてしまう。闘病生活を余儀なくされ、憧れの地オーストラリアへの修学旅行に参加できなくなった亜紀のために、サクは二人でのオーストラリア旅行を決行する。不運が重なり、二人で彼の地を踏むことは無かったが、その後サクは亜紀の夢を叶えるのだった—。観る人全てを涙させる本作は、いつの時代に観ても泣ける。

キャスト:大沢たかお、長澤まさみ、柴咲コウ、天海祐希
監督:行定勲

本記事で紹介した映画も御多分に洩れず、日本の恋愛映画の多くは、辛く苦しい、決してシンプルなハッピーエンディングのものばかりではないかもしれない。しかし、純粋で無条件の愛を描いた名作たちは、世代を超えて感動を与えてくれる。今年のバレンタインデーは、ぜひポップコーンとティッシュを準備して、愛について考えさせられるこれらの作品を観て欲しい。

文・訳:日本映画祭ウェブマガジン編集部

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